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出会った巨樹

巨樹・巨木・古木・・・ほとんど樹木です。命の大きさ、土地の歴史、人とのつながり・・・巨樹信仰そのものや、御神木の多い神社の原初にも興味を持ち始めました。縄文時代や遺跡のことなども少しづつ載せていきたいです。

明治神宮外苑の開発 

神宮外苑は、全国及び海外からの献金と献木により大正15年(1926)10月に竣工されました。国民からの献金総額は約700万円(予定450万円)、献木は54種3,190本、造営奉仕の青年団は延べ10万人でした。民意が造った外苑です。その後、明治神宮の自主財源で賄われてきたのですが、広大な敷地を一宗教団体の収入のみで維持していくには財政負担が大きすぎていたのです。

その結果、大開発の流れになっていきました。開発事業者は、三井不動産、明治神宮(開発エリアの2/3の地権者)、日本スポーツ振興センター、伊藤忠商事。東京オリンピックで新国立競技場建設時、明治神宮外苑の約1,500本の樹木はすでにを伐採されましたが、東京オリンピック後の再開発で新たに外苑樹木約1,000本伐採予定・・・

●東京都新宿区
●伐採対象 約1,000本予定
●撮影年月日 2022年5月3日

新国立競技場に新たに移植された木に異変があるという話を知り、競技場の周りを巡ってみました。北側(千駄ヶ谷方面)の方、元気の無い木が・・・
220503神宮外苑④

220503神宮外苑⑤


国立競技場と向き合うような左側の樹木は、2/3くらいを伐採予定。
外苑は自然景観の保全のため風致地区に指定され、高さ15mを超える建物は建てられないことになっていましたが、都は国立競技場を立て替えるため、高さ制限を80mに緩和しました。現在の国立競技場は49m。今後の予定は、オフィス・商業施設(185m・190m)、宿泊・スポーツ関連施設(80m)、新ラグビー場(55m)、球場併設ホテル(60m)と、超高層の建物だらけになります。
220503神宮外苑③

右側は神宮第二球場。ここはラグビー場棟に変更拡大、現在の秩父宮ラグビー場が新野球場になり、どちらも商業施設や宿泊施設がセットです。
220503神宮外苑⑥

神宮球場は無くなり複合施設・文化交流施設になります。木ももちろん伐採対象。「スタジアム通り」の名称も無くなりそう。
歴史ある明治神宮外苑は、商業施設・文化交流施設・宿泊施設・オフィス・駐車場だらけになります。
220503神宮外苑⑦

聖徳記念絵画館側から芝生広場、噴水、4列イチョウ方向を眺めます。
芝生広場は市民が利用できる軟式野球場ですが、会員制のテニスコート棟にして、芝生広場の周りの木は根こそぎ伐採予定。
220503神宮外苑①

噴水側から芝生広場、聖徳記念絵画館を眺めます。
大正12年(1923)9月の関東大震災では、外苑敷地全部を解放し5876坪に41棟のバラックを建て6400人の罹災者を収容、病院や浴場、公設市場を建設した記録が残っています。
開発計画では人の動線や公園の広域避難拠点としての面は全く考察されていないということです。
220503神宮外苑⑧

大正時代、造園学者たちは100年後を考えて、内苑は「自然な森」、外苑は「人々が集う庭園」となるように植樹が行われました。芝生広場を囲うように疎林を配し、更にその周辺に緑の濃い森を築きました。景観を大事に意図して植樹された樹木たちです。
220503神宮外苑⑩

噴水の右も左も伐採されます。
220503神宮外苑⑨


紅葉スポットになっている神宮外苑のイチョウ並木は、4列146本のイチョウが300m続きます。
向かって右側は空間があり広々としていますが、再開発ではイチョウ並木ギリギリまで新野球場が迫ります。景観が失われるばかりかイチョウへの影響がかなり出そうです。
220503神宮外苑⑫

絵画館が見えるショットで撮っていませんが・・・イチョウは、明治41年(1908)年から大正12年(1923)年にかけて育成し、樹高も地盤も青山通り側が高く、絵画館の方へ向かって徐々に低くする遠近法の手法をとり、絵画館が並木の先に美しく見えるよう設計されている貴重な並木です。
220503神宮外苑⑭

文化遺産保護に関わる国際的な非政府組織日本イコモス国内委員会は、2月7日の提言に続き4月26日に提案を都に提出しました。

国民の献費と献木、奉仕により創り出された優れた文化的資産である神宮外苑の未来への継承についての提言

樹木の伐採を回避し「近代日本の名作・神宮外苑」を再生する提案
220503神宮外苑⑬


住所 東京都新宿区霞ヶ丘町・港区北青山
交通 JR中央線・総武線「信濃町駅」「千駄ヶ谷駅」・東京メトロ銀座線「外苑前駅」「青山一丁目駅」・東京メトロ半蔵門線「青山一丁目駅」・都営大江戸線「国立競技場駅」「青山一丁目駅」


<参考>
『国民の献費と献木、奉仕により創り出された優れた文化的資産である神宮外苑の未来への継承についての提言』((一社)日本イコモス国内委員会)
『樹木1000本が伐採危機・・・神宮外苑、東京五輪で規制緩和「開発優先では」 日本イコモスが都へ見直し提言』(東京新聞ネット記事 2022年2月8日)
『1本ずつに歴史、代えは利かない」神宮外苑樹木伐採に石川幹子中央大教授が異義 多くは国民の献木』(東京新聞ネット記事 2022年3月2日)
『樹木伐採982本→2本でOK「逆に1000本以上植えられる」明治神宮外苑再開発、イコモスが都に提言』(東京新聞ネット記事 2022年4月27日)



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Posted on 2022/05/15 Sun. 11:44 [edit]

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